【キーワード対策】性能規定化

仕様規定と性能規定の違い

仕様規定

 これまで慣れ親しんだ「仕様規定」「構造材料の種類や寸法、解析手法等を規定する方法」である。規定を満足しているかどうかを比較的容易に判断できるため、これまでの構造物の設計に多く用いられてきた。同一規格の構造物を大量に生産する場合に有効である。

性能規定

 一方、「性能規定」とは、「構造物の目的とそれに適合する機能を明示し、機能を備えるために必要とされる要求性能を規定する方法」である。つまり、要求性能を満たしていれば、どのような構造形式、材料、設計手法、工法などを用いても良いことから、設計・施工の自由度が増え事業者の創意工夫が可能である。

性能規定化の利点と課題

利点

材料の選定、設計・施工方法が自由であることから、技術の進歩への迅速かつ柔軟な対応が可能であり、事業者の創意工夫が増大し、技術競争力の向上による品質の向上とコスト削減が可能となる。
・情報通信技術など、新しい分野の技術を導入する際にも、設計コードの調和がとりやすい。
・構造物の目的や求めている性能が明示されているため、一般の人にもわかりやすく、道路の整備・管理に対する説明性が高くなる
・体系的なコード体系になることから、全体の理解がしやすく技術者の育成海外への展開に有利となる。

課題

・構造物の信頼性の評価原則を掲示することや、新しい素材・工法が、性能規定を満足しているかどうかの照査規定が必要となり、それらを迅速に議論する仕組みが不可欠である。
・建設された構造物に問題が生じた際の瑕疵の判断に、従来から使用されていた仕様規定が用いられる場合が多い。

まとめ

 令和2年度技術士第二次試験建設部門(鋼構造及びコンクリート)では、選択科目Ⅲでとりあげられています。道路土工指針等の性能規定化の噂もあり、近い将来必ず出題されると予想していますので、しっかりと理解しておきましょう。

おすすめの記事