【過去問解答例】R3道路選択Ⅱ-1-2(特定車両停留施設)

問題 Ⅱ-1-2

 令和2年5月の道路法改正により創設された、特定車両停留施設の概要を述べよ。また、それにより期待される効果を説明せよ。

解答例

1.特定車両停留施設の概要

 我が国では、高速道路整備の進展に伴い、高速バスやトラック輸送の需要が増加しているが、鉄道等の他の交通モードとシームレスに接続されていない。

 そこで、モーダルコネクトの強化による交通混雑緩和や物流円滑化のため、バス、トラック等を停留させる特定車両停留施設を新たに道路附属物として位置付けした。これにより、道路管理者によるバス事業者等からの停留料金徴収、官民連携のためのコンセッション制度による整備・運営・管理を可能とした。

2.特定車両停留施設による効果

①モーダルコネクト強化による交通混雑緩和、物流円滑化。

②バス事業者等から停留料金を徴収し、維持管理費等に充てることで、道路管理者のコスト負担を軽減。

③コンセッション制度活用により、民間のノウハウを取り入れ、官民連携での事業スキームを構築。

④コンセッション制度活用により、道路管理者とテナント等が結ぶ占用許可を簡素化。

 また、上記効果の他、特定車両停留施設整備による波及効果を以下に列挙する。

①地域イベント等が開催可能な賑わい空間の役割。

②地域観光を加速させる観光拠点の役割。

③災害時の防災拠点としての役割。

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