技術士二次試験口頭試験の確認項目を解説(評価・マネジメント)

 ここでは、技術士二次試験口頭試験の確認項目(評価・マネジメント)について学びます。

確認項目Ⅰ技術士としての実務能力

2-1.評価

 まずは、評価から確認しましょう。技術士に求められる評価能力とは、業務遂行上の各段階における結果、最終的に得られる成果やその波及効果を評価し、次段階や別の業務の改善に資すること。と定められています。

 わかりやすく説明します。

 評価とは、行った業務に対し、反省、改善や水平展開できる能力と考えてください。ほどよい失敗事例から学び「今はこうしている」などの説明や、「あれでよかった。あの方法はこういった場合にも応用できる」などの説明がいいでしょう。「あれでよかった」と述べる場合にはその根拠が必要です。根拠には、問題なく完成した、他でも使われているなどの実績を述べるといいと思います。

 これまでの業務で失敗事例等あれば説明してください。 横断測線上で地質調査を行い、設計に必要な地質情報を確認していたが、断面間で想定と違う結果となり手戻りになってしまいました。今は反省し、地質調査地点の選定の際には、横断測線上にとらわれることなく、現地踏査や地形図の確認を行なったうえで選定するようにしています。
想定問答例

2-2.マネジメント

 次にマネジメントについて確認しましょう。技術士に求められるマネジメント能力とは、業務の計画・実行・検証・更正(変更)等の過程において、品質、コスト、納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項、又は成果物(製品、システム、施設、プロジェクト、サービス等)に係る要求事項の特性(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)を満たすことを目的として、人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。と定められています。

 わかりやすく説明します。

 マネジメントとは、限られたリソースを最適配分することです。簡単に言うと「人・モノ・金」の最適配分です。また、業務の工程計画を工夫するなどもマネジメントにあたります。例えば、人的資源が必要となる工程を明確にし、必要な人員を割り当てられるように工程を組み立てた、などがいいと思います。他にも、地質調査の結果を待つ間に、別の資料を作成した、などでもいいのではないでしょうか。

 業務を行う上で、人的資源や必要機材の配分など工夫したことはありますか? 業務に必要な人的資源(点検人員など)の確保が難しくなったため、対応可能な範囲で使用機材(ドローンなど)を変更し、工期内に業務を終わらせることができました。
 業務を行う上で、工程管理に際し、配慮していることなどありますか? 地質調査などの外部の要素が工程に影響するため、結果待ちの間に他の作業ができるように工程を組み立てました。
想定問答例

※参考 技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)

おすすめの記事