想定問題 Ⅱ-1-4
補強土壁工法には大別して3つの工法があるがそれぞれの工法の概要を記述せよ。また、補強土壁工法を適用する場合の検討手法を述べよ。
解答例
1.補強土壁工法の分類
(1)帯鋼補強土壁
剛性の高い補強材による線での補強を行うものである。代表的な工法として、テールアルメ工法がある。
(2)ジオテキスタイル補強土壁
剛性の低い高分子プラスチック系材料による面での補強を行うものである。代表的な工法として、アデムウォール工法がある。
(3)アンカー補強土壁
壁面とアンカープレート付鋼棒により、盛土を拘束するものである。代表的な工法として、多数アンカー工法がある。
2.補強土壁工法の検討手法
(1)工法の選定
現地状況、経済性、施工性等の比較検討を行い現場に適した工法を選定する。
(2)内的安定の検討
補強土壁本体の安定性を検討する。破断や引き抜け等のないよう、補強材の本数や厚み等を検討する。補強材の種類や形状、補強方法によって計算手法が異なる点に留意する必要がある。
(3)外的安定の検討
補強土壁を含む周辺全体の安定性を検討する。補強土壁本体及び、全体について転倒、滑動、支持力について照査を行う。