【想定問題及び解答例】道路選択Ⅱ-1-4(軽量盛土工法)

想定問題 Ⅱ-1-4

 軽量盛土工法には大別して3つの工法があるがそれぞれの工法の概要を記述せよ。また、そのうち1つについて適用する際の留意点を述べよ。

解答例

1.軽量盛土工法の分類

(1)超軽量土

 土に代わる単位体積重量の極めて小さい、発泡スチロール(EPS)、発泡ウレタン、発泡モルタルを用いる工法である。特に多く用いられるEPSは、自立性に優れ、側圧の大幅な削減や、人力での運搬・設置が可能であり、加工や切断も容易である。

(2)混合軽量土

 土に粒状ビーズや起泡材を混合し、セメント等の固化材により安定処理を行うものである。建設発生土の有効利用が可能であり、硬化前は高い流動性を有するため、狭隘部への充填が容易である。

(3)発生材利用軽量土

 土に代わる単位体積重量の小さい、火山灰土・ウッドチップス等の自然発生材や、焼却灰・水さいスラグ等の人口発生材を用いる工法である。利用実績が少なく、環境基準等の課題がある。

2.超軽量土を適用する際の留意点

 超軽量土は、地下水位以下では大きな浮力が働くため、浮き上がりに対する安定性を検討する必要がある。さらに、EPSについては、ガソリン等の芳香類の油で溶融し、紫外線により劣化する性質がある。また、軽量であるがゆえに強風による飛散など、施工中の養生方法に留意する必要がある。

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