【想定問題及び解答例】道路選択Ⅱ-1-3(ICT舗装工)

想定問題 Ⅱ-1-3

 i-constructionの一環としてICT舗装工の取組が進められているが、その概要と従来工法と比べた場合のメリット・デメリットを述べよ。

解答例

1.ICT舗装工の概要

 建設現場の生産性を2025年度までに2割向上させるためには、土工のみのICT活用では不十分であるため、2017年度からICT舗装工の取組が進められている。以下にその施工手順を示す。

①レーザースキャナー等による3次元起工測量

②3次元設計データ作成

③路盤工におけるICT建設機械による施工

④レーザースキャナー等による3次元出来形管理

⑤3次元データの納品

 出来形管理においては、ICT土工と同様に、3次元点群データでの合否判定ができるよう「面管理」の考え方が導入された。

 留意点としては、3次元設計データが出来形に直結するため、曲線部では管理断面の間を細かい断面に分割して3次元設計データを作成する必要がある。

2.従来工法と比べた場合のメリット・デメリット

 メリットとしては、起工測量における測量日数・人員の大幅な削減、出来形管理や丁張設置など作業員と重機の輻輳作業の削減による安全性の向上等が挙げられる。

 デメリットとしては、起工測量における点群処理に高価なレーザースキャナーや、解析のための高性能PC、専用ソフトが必要となるため、初期投資や専門的な知識・経験が必要となること等が挙げられる。

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